投稿記事一覧
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物語論
小説における翻訳のメリットとデメリット
はじめに 世界には偉大な文学作品がたくさんあります。『ロビンソン・クルーソー』、『レ=ミゼラブル』、『タタール人の砂漠』、『魔の山』……例として挙げた4作品はそれぞれイギリス、フランス、イタリア、ロシアの文学作品です。 多くの日本人はこれらの... -
土着信仰
『メリュジーヌ物語』の概要
以下は、中世期の騎士道物語の1つである『メリュジーヌ物語』の概要です。騎士は湖で美女に出会うの記事で取り上げています。物語の舞台は現在のフランスです。 ポワエィエ伯エムリの従兄弟フォレ伯の三男であったレイモンダンは、エムリと共に狩りにでた... -
物語論
騎士は湖で美女に出会う
はじめに 西洋の騎士道物語において、主人公は森を冒険すれば必ず、湖(泉)で恋人となる女性に出会います。そこで出会う女性は、決まって美しく、キリスト教から見て「異教」的な存在です。言い換えると、水辺で出会う美女は、妖精などの超自然的な存在で... -
町や村
西洋中世期の川と都市の発展
はじめに 人類の文明発展の礎となった四大文明は、川を中心として発展しました。四大文明とは、メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明の四つの文明を指します。それぞれ、以下の表に記載された川を中心に発展しました。 文明川現在の国... -
言葉
ノマド(nomad)の語源
はじめに ノマドとは、英語のnomadまたは仏語のnomade(遊牧民)に由来しており、「ノマドワーカー」の略語です。ノマドワーカーとは、オフィスなど、特定の場所にとらわれずに働く人のことです。自宅だったり、河原だったり、山奥だったり、ネット環境さ... -
旅
西洋における道の文化史
はじめに 道の歴史的な役割で、道が古来どのような機能を持ってきたかを説明しました。道は人・物・情報を運ぶ機能を持ち、道を整備する国は経済的・軍事的に優位に立てるのでしたね。 今回は、西洋における道の文化史について紹介します。 道は自分たちの... -
森
西洋におけるアジール(例)
はじめに 前回の記事、西洋におけるアジール(概要)で、アジールの概要を説明しました。 アジールとは、「聖域」を意味する言葉で、その領域では人の統治権力が及ばないと説明しました。なぜならアジールは人ではなく、神々などの超自然的な存在が支配す... -
森
西洋におけるアジール(概要)
はじめに 西洋における森の歴史で、アジールについて触れました。昔は森が神々・精霊・悪霊の世界「異界」ととらえられており、人びとは森へ入る(村の柵を超える)ことを恐れていたと説明しました。そして「異界」ととらえられていた時代に、森にはアジー... -
物語論
喜劇にむなしさを感じる理由
はじめに 喜劇でも悲劇でもない小説にて、喜劇の要素も悲劇の要素も持つ物語は、どちらか一方の要素しか持たない物語より魅力的であると述べました。 わたしたちは幼少期には喜劇(ハッピーエンドの物語)を好みますが、成長するにつれて、悲劇の要素を含... -
物語論
喜劇と悲劇の側面をもつ小説
はじめに 神話学者のジョーゼフ・キャンベルは、あらゆるもの(生物・物質)は滅びゆくため、人は悲劇の物語に惹かれると述べます。つまりバットエンドを迎える物語です。しかし幼い子供は喜劇の物語を好みますし(「こうして王子様とお姫様は幸せに暮らし...