投稿記事一覧
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輝きに惹かれる人びと
はじめに 以前、西洋における光の文化史において、西洋の中世期の人びとが輝きを放つものを好んでいたと記載しました。 記事を書いた後に思ったのは、輝きに惹かれる者は西洋中世人だけではないということです。例えば現代において、ダイヤモンドはより輝... -
午後、あるいは青空に対する哀愁のアンソロジー
はじめに 私はよく晴れた日の午後に哀愁を感じることがある。小学生低学年あたりからそう思いはじめた。真っ青な空や、煌々と照らされた草木、光を放たない白い月、そういったものを眺めていると、物悲しくなる。それに飛行機が上空を通過する音。 成長す... -
ファンタジーが逃避文学ではない理由
はじめに 世の中における一定数の人はこう信じています――「ファンタジーは逃避文学である」。ファンタジー文学の祖と言われるJ.R.R.トールキンも、ファンタジー小説を世に出したとき、世間から自身の作品がそのように捉えられ、無下に扱われることを憂慮し... -
日本人作家によるファンタジー小説に添えられる英語題名はなに?
はじめに 最近おかしなことに気づきました。本屋へ行くと、さまざまな小説があります。そのなかの、外国語から翻訳された小説に注目してみましょう。翻訳本の場合、日本語に訳された題名の横に、ときに原題も添えてあるのではないでしょうか。 例えば角川... -
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の解説
はじめに 今回はフィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読み解釈したことを綴ります。ネタバレありです。 本書は1996年に出版された小説で、古典的SF(サイエンス・フィクション)作品として知られています。1982年には『ブレー... -
西洋の蹄鉄にまつわる小話
アクセサリー、特にネックレストのモチーフとして「ホースシュー(蹄鉄)」があるのをご存知でしょうか。蹄鉄は幸運を呼び込むシンボルとして知られ、その起源は西洋の土着信仰にあります。「ホースシューhourseshoe」は英語で「馬の靴」という意味です。 ... -
神話や宗教がもつ4つの機能
はじめに 神話と宗教の機能については、以前から考えていたテーマであり、壮大すぎるので考察の余地がたくさんあります。しかし考えはじめて1年は経ったかと思い、このままでは今まで考えてきたことを忘れそうなので、現段階での考えをまとめておこうと思... -
ぶらり栗林公園【香川県2020-③】
はじめに 前回の記事では金毘羅宮を訪れた話をしました。今回は香川県に行くならぜひ訪れたい回遊式大名庭園、栗林(りつりん)公園を訪れた話です。 栗林公園の概要 東門から入ってすぐの景色。庭園外にある紫雲山を借景している。 栗林公園は、前回の記... -
ぶらり金毘羅宮【香川県2020-②】
はじめに 前回の記事では、香川県の概要と屋島について紹介しました。今回は、海上交通の神様が祭られた神社として知られる、金毘羅宮を訪れた話です。 ことでん 「ことでん」と呼ばれる香川のローカル私鉄をご存知でしょうか。鉄道は、高松市の中心地にあ... -
ぶらり屋島【香川県2020-①】
はじめに 旅ブログ第2回にチャレンジです。昨年の夏は以下の通り、 ドイツへ行ったのでした。 今年の夏は所用で香川県に滞在することになりました。滞在中にぶらぶらと旅もしたので、訪れた場所を紹介しつつ、香川県の魅力も紹介します。 香川県について ...