投稿記事一覧
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言葉
語源からたどる西洋と日本の「政治」の違い
今回は、西洋における「politics(政治)」と、日本における「政治」が、語源的に異なる思想から成り立っていることを紹介します。 現代では、2つの単語は同等の意味として使われますが、それは日本の「政治」が西洋の「politics」の意味に近づいた結果で... -
物語論
まことの名を知らなければ魔法を使えない
最近、新しい単語の語源を知り、思うところがありました。すなわち、「名前」はその人の本質をよく表す、ということです。今回は、「名前に人や物の本質が宿る」ということについて考察します。 名前は人を表す 先日、プラトン著の『ラケス』を読みました... -
土着信仰
文明の象徴としての火
古代ギリシアには、世界の物質は火、風、水、土の4つの元素から構成されるという、「四元素」と呼ばれる概念がありました。しかし「火」は他の3つと異なる、特別な物質です。 というのも火は、「自然」から生じる現象であるにもかかわらず、ヒトをほかの動... -
森
西洋における森の歴史 – 畏怖から癒しの対象へ
イギリスにおける魔法の歴史で、ケルト人が木々やそこに宿る精霊、妖精を信じていたとお話しました。これはとても自然な話です。日本人も古くから、あらゆる自然に神が宿ると信じてきました。世界各地どこでも、森深い地域で最初に生まれる信仰は多神教な... -
土着信仰
イギリスにおける魔法の歴史 – なぜ魔法文化が存在するのか
『ハリー・ポッター』に代表される、ファンタジー物語とは、「魔法がでてくる空想の物語」のことです。そして、ファンタジー物語発祥の地はイギリスです。 ファンタジージャンルが生まれるには、その地に「魔法」の文化がなければなりません。つまり、イギ... -
作品考察
『マギ』から学ぶ経済学
はじめに わたしは漫画をそれほど読まないのですが、唯一、本棚にずらりと大切に並んでいる漫画があります。……それは、大高忍先生の『マギ』です。 学生時代所属していた西洋中世史ゼミで、友人に勧められたのが『マギ』でした。友人曰く、実際に存在した... -
土着信仰
西洋における竜と東洋における龍の違い
西洋における竜と東洋における龍の違いについて、見た目と性質の観点から説明します。 漢字のすみわけ 純粋に漢字の成り立ちのみ考えると、「龍」を簡単にした字が「竜」です。しかし多くの学術書や小説では、以下のように漢字を使い分けています。 竜=西... -
旅
歴史における道の役割
ある作業のスケジュールの節目を「マイルストン」と呼びます。 「マイルストン」の元の意味は、ローマ帝国皇帝が、1ローマ・マイルごとに街道に設置させた石です。標石によって、ローマからの距離、あるいはローマまでの距離が分かるようになっていました... -
物語論
おとぎ話とファンタジーの違い
物語ジャンルとしての「おとぎ話」と「ファンタジー」は、どのように違うのでしょうか。どちらの物語にも魔法使いがでてくるし、暗い森や喋る動物など、似た要素がたくさん出てきます。 それを知るためには、そもそも「ファンタジー」という物語ジャンルが... -
作品考察
ブッツァーティ『タタール人の砂漠』感想
あらすじ 物語は、主人公のドローゴが士官学校を卒業し、将校として最初の任地へと出立する場面から始まります。21歳のドローゴは青春の盛りで、士官学校時代の辛い勉強の日々、軍曹の叱責を思い出しては、もうそれらに悩まされることはないのだ、これから...
