投稿記事一覧
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移動と出会い
西洋における道の文化史
中世ヨーロッパの道は、自分たちの共同体(村や町)から延びる異界への案内線でした。そこには超自然的な存在がはびこり、盗賊も出現しました。そのため、共同体から外れた道を歩くのは、中世の人びとにとっては命がけでした。 今回は、西洋における道の文... -
土着信仰
西洋中世期におけるアジール【具体例4つ】
アジールとは「聖域」を意味し、人の権力が及ばない領域を意味します。なぜならそこは、神々や霊的存在の支配領域だからです。そのため人間の定めた法を犯した者にとって、格好の避難場所となりました。 今回は西洋中世期に存在したアジールを4つ紹介しま... -
土着信仰
西洋におけるアジールとは【概要】
アジールとは「聖域」を意味し、人の権力が及ばない領域を意味します。なぜならそこは、神々や霊的存在の支配領域だからです。今回は西洋におけるアジールについて、概要を紹介します。 アジールとは ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《冥界からエウ... -
物語論
喜劇にむなしさを感じる理由
はじめに 喜劇でも悲劇でもない小説にて、喜劇の要素も悲劇の要素も持つ物語は、どちらか一方の要素しか持たない物語より魅力的であると述べました。 わたしたちは幼少期には喜劇(ハッピーエンドの物語)を好みますが、成長するにつれて、悲劇の要素を含... -
物語論
喜劇と悲劇の側面をもつ小説
はじめに 神話学者のジョーゼフ・キャンベルは、あらゆるもの(生物・物質)は滅びゆくため、人は悲劇の物語に惹かれると述べます。つまりバットエンドを迎える物語です。しかし幼い子供は喜劇の物語を好みますし(「こうして王子様とお姫様は幸せに暮らし... -
物語論
作者との内輪話によって読書はより楽しくなる
はじめに 本を日常的に読んでいる方は、こんな経験があるかもしれません。同じ作者が書いた本でも、同じジャンルの本でもないのに、「この内容(表現)、他の本でも見たな……」。さらに驚かされるのは、遠い昔に読んだ本ではなく、直前に読んだ本の内容が、... -
物語論
人が小説を読む理由
はじめに 世の中には読書家と呼ばれる本をこよなく愛す人々がいます。わたしは彼らと肩を並べるほど多くの本を読んでいませんが、それでも本の魅力は多少なりとも知っているつもりです。 読書は良いものです。知らなかったことを教えてくれ、経験させてく... -
美術とイメージ
絵画から知る西洋の中世と近世の違い
はじめに 歴史学における時代区分は、「古代」「中世」「近世」「近代」「現代」で表されます。 紛らわしいのは近世と近代です。近代と言うには言い過ぎだけれど、明らかに中世とは違う。そんな中間時代を近世と呼びます。西洋では具体的には、ルネサンス... -
美術とイメージ
廃墟はなぜ美しいのか
はじめに 「美学」という言葉を初めて聞いたのは学生のころでした。どうやら哲学の一領域らしい。その時は、「美しくなるための方法を研究するのかな…でもなぜ哲学科のジャンル?」などと思ったものです。哲学科の女の子たちがやたらオシャレで可愛かった... -
作品考察
『指輪物語』でフロドが灰色港から旅立つ理由
はじめに ハリーがニワトコの杖を捨てる理由で、ファンタジー冒険物語の定型プロットは、「行きて帰りし物語」であると説明しました。それは以下の4段階を踏むプロットです。 1. 主人公が超自然的な力を得る 2. 1の力をきっかけに、日常世界から異界へと旅...
