作品考察– category –
本カテゴリには、ブログ運営者が、特定の物語作品について考察した記事が入っています。小説だけでなく、映画や漫画も含みます。
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作品考察
こんな冒険小説を読みたかった!トンケ・ドラフト『王への手紙』レビュー
はじめに ファンタジー、そして冒険好きの皆さん。朗報です!世に貴重なファンタジー文学を探して三千里、これは!!と思う小説に最近出会いました。岩波少年文庫から出版されている、トンケ・ドラフトの『王への手紙』です。 岩波少年文庫!子供向けだと... -
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ロード・ダンセイニ『エルフランドの王女』の考察
はじめに ロード・ダンセイニの『エルフランドの王女』と出会えたのは本当に幸運だった。 2021年7月現在、『エルフランドの王女』は絶版になっている。ところがある日、行きつけの本屋へ行くと、新品の『エルフランドの王女』が陳列されていた。それが陳列... -
作品考察
サン=テグジュペリ『人間の土地』を読んで考えたこと
はじめに 前回は『星の王子さま』だけではないサン=テグジュペリにて、サン=テグジュペリ作品の魅力を紹介した。今回は、彼の飛行士としての経験を元に書いた小説のうち、『人間の土地』を読んで印象に残ったエピソードの所感を3点、綴ろうと思う。 自由を... -
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『星の王子さま』だけではないサン=テグジュペリ
はじめに 『星の王子さま』は200以上の国と地域に翻訳されている、世界的に知られた名文学である。しかし、その作者サン=テグジュペリ(1900-1944年)による他の作品を知る人は、意外と少ないのではないだろうか。 今回私は、彼の作品である『夜間飛行』と... -
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『鋼の錬金術師』のテーマ考察
はじめに 今回は『月間少年ガンガン』において2001年から2010年まで連載された、荒川弘の漫画『鋼の錬金術師』について、メインテーマを考察します。ネタバレするので未読の方はお気をつけください。 最近まで私の『鋼の錬金術師』に対する知識は、連載当... -
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『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の解説
はじめに 今回はフィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読み解釈したことを綴ります。ネタバレありです。 本書は1996年に出版された小説で、古典的SF(サイエンス・フィクション)作品として知られています。1982年には『ブレー... -
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アントニオ・タブッキ『インド夜想曲』の紹介
はじめに 今回は、イタリア生まれの作家でありポルトガル文学研究者である、アントニオ・タブッキ『インド夜想曲』を紹介します。ネタバレはなしです。 読もうと思ったきっかけ 私は西洋中世史という興味関心上、普段から西欧文学をよく読みます。しかし「... -
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『風の谷のナウシカ』の世界観を考える
はじめに 映画『風の谷のナウシカ』は宮崎駿が『アニメージュ』で連載していた同名のタイトルの漫画を原作とします。公開年は1984年。制作会社こそスタジオジブリではないものの、のちにスタジオジブリで活躍するスタッフが手掛けた映画として、世間ではス... -
作品考察
映画『戦場のメリークリスマス』の解説
はじめに 1983年に公開された『戦場のメリークリスマス』(英: Merry Christmas, Mr. Lawrence) は日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの合作映画です。第二次世界大戦中のジャワ島における日本軍捕虜収容所を舞台とし、日本兵とイギリス人捕... -
作品考察
映画『ミッドサマー』の解釈 – 物語はハッピーエンドなのか?
はじめに 2020年2月21日に日本で公開された、映画『ミッドサマー(Midsommar)』を観ました。目的は2つあり、舞台芸術(衣装、舞台セットなど)の美しさを観ること、夏至祭の描かれ方を観ることでした。 観る前のイメージと、実際に観たときの印象はまったく...