作品考察– category –
特定の物語作品についての考察記事が入ったカテゴリです。小説だけでなく、映画や漫画も含みます。
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作品考察
『クララとお日さま』にみる、現代に失われた信仰
読了後、ロボットであるはずのクララに、人間以上に人間らしい心を感じました。この違和感を出発点に、『クララとお日さま』を「信仰」という観点から読み解きます。 「クララによる太陽信仰」は、本作のメインテーマの一つとして機能しています。なぜそこ... -
作品考察
愛と宿命の本格ファンタジー『星降る王国のニナ』の魅力解説
講談社の『BE・LOVE』で連載されているファンタジー漫画、『星降る王国のニナ』を、単行本で4年ほど追いかけています。物語も佳境に差しかかってきたところで、今月にはアニメ放送が始まり、個人的に「もっと多くの人に知ってもらいたい!」という想いが高... -
作品考察
『葬送のフリーレン』これは中世、これは中世でない検証
一般的なファンタジー漫画・アニメの世界観は、「中世ヨーロッパ風」といいつつ近代水準のことが多いです。しかし『葬送のフリーレン』の世界観は、エンタメ性も大切にしつつ、かなり頑張って本物の中世に寄せられています。今回は、西洋中世史愛好家であ... -
作品考察
期待の和製ファンタジー漫画!『竜送りのイサギ』レビュー
はじめに 私は本を買うときは圧倒的な紙派です。電子媒体だと、視覚的に存在感がないため、途中で読まなくなってしまうからです(加えて難しい本の場合、内容も頭に入ってこない)。しかし、本棚のスペースには限りがあるため、「電子媒体でも問題ない」種... -
作品考察
物語の力はここにあり。ドナ・バーバ・ヒエグラ『最後の語り部』レビュー
はじめに 大学生のころ、イギリス近代史を専門としている教授が、「人文"科学"は人文学を科学のうちと捉えるために存在する言葉だと思っている。私は歴史学を役に立たない学問だと思ってほしくないから、できるだけ科学に寄せたい」と言っていたことを覚え... -
作品考察
パヴェーゼ『月と篝火』の感想
はじめに 日本人は世界の他の民族と比較すると、月に対する強い愛着を持っている。月を愛でて、歌に詠む文化は独特なため、日本人の精神世界が月を中心に成り立っていると考える外国人もいるほどだ。例えば、ローレンス・ヴァン・デル・ポストはその考えを... -
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ジブリ映画『君たちはどう生きるか』の考察
はじめに 2023年7月14日に公開された、宮崎駿監督のジブリ映画『君たちはどう生きるか』を観てきた。本作品は公開前にポスター以外の宣伝をいっさいせず、情報の秘匿性が売りだった。そのため、絶対にネタバレを踏む前に見たい・・・と思い、公開から一週... -
作品考察
多崎礼『レーエンデ国物語』のレビュー
はじめに 過去の記事で記載した通り、私はファンタジー愛好家だ。そもそも、小説を読む理由自体が、「自分の人生では経験したことがない、あるいは今後経験しないであろうことを経験したいから」なので、現実世界とは180度異なるファンタジー小説が嫌いな... -
作品考察
「人生において困難はないに越したことはない」は本当か? -ヘッセ『郷愁』
はじめに 人生において、困難がないに越したことはないと、私たちは思っている。楽しい期間はなるべく長いほうがいいし、辛い期間はなるべく短いほうがいい。楽しく感じる時間の割合が大きく、辛く感じる時間の割合が小さければ、総合して幸せになれるはず... -
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映画『ロード・オブ・ザ・リング -二つの塔-』の考察
はじめに 今年2022年はJ.R.R.トールキンの『指輪物語』ファンにとって最高の年ですね。Amazon Prime Videoで『指輪物語』の前日譚である『力の指輪 the Rings of Power』のドラマ配信が始まった……のも大きいですが、個人的にはそれよりも、原作にかなり忠...
