物語を考える– category –
物語の構造や読み解き方を整理し、創作に使える視点を探ります。
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物語論
喜劇にむなしさを感じる理由
はじめに 喜劇でも悲劇でもない小説にて、喜劇の要素も悲劇の要素も持つ物語は、どちらか一方の要素しか持たない物語より魅力的であると述べました。 わたしたちは幼少期には喜劇(ハッピーエンドの物語)を好みますが、成長するにつれて、悲劇の要素を含... -
物語論
喜劇と悲劇の側面をもつ小説
はじめに 神話学者のジョーゼフ・キャンベルは、あらゆるもの(生物・物質)は滅びゆくため、人は悲劇の物語に惹かれると述べます。つまりバットエンドを迎える物語です。しかし幼い子供は喜劇の物語を好みますし(「こうして王子様とお姫様は幸せに暮らし... -
物語論
作者との内輪話によって読書はより楽しくなる
はじめに 本を日常的に読んでいる方は、こんな経験があるかもしれません。同じ作者が書いた本でも、同じジャンルの本でもないのに、「この内容(表現)、他の本でも見たな……」。さらに驚かされるのは、遠い昔に読んだ本ではなく、直前に読んだ本の内容が、... -
物語論
人が小説を読む理由
はじめに 世の中には読書家と呼ばれる本をこよなく愛す人々がいます。わたしは彼らと肩を並べるほど多くの本を読んでいませんが、それでも本の魅力は多少なりとも知っているつもりです。 読書は良いものです。知らなかったことを教えてくれ、経験させてく... -
作品考察
『指輪物語』でフロドが灰色港から旅立つ理由
はじめに ハリーがニワトコの杖を捨てる理由で、ファンタジー冒険物語の定型プロットは、「行きて帰りし物語」であると説明しました。それは以下の4段階を踏むプロットです。 1. 主人公が超自然的な力を得る 2. 1の力をきっかけに、日常世界から異界へと旅... -
作品考察
『ハリー・ポッター』でハリーがニワトコの杖を捨てる理由
はじめに 西洋における森の歴史で、むかし人は自分の暮らす共同体(村・町)の外を「異界」ととらえていたとお話しました。村を囲う柵を一歩越えれば、そこは神々・精霊・悪霊の住まう世界だったのです。 現代では「異界」は消えてしまいました。超自然的... -
作品考察
『ラ・ラ・ランド』でミアとセブが別れた理由
はじめに 『ラ・ラ・ランド』においてなぜミアとセブは別れなければならなかったのか? 先日、遅ればせながら『ラ・ラ・ランド』を観ました。ネットを見ると様々な意見がありますが、ここでは私個人の見解をご紹介できればと思います。 物語のあらすじ ロ... -
物語論
まことの名を知らなければ魔法を使えない
最近、新しい単語の語源を知り、思うところがありました。すなわち、「名前」はその人の本質をよく表す、ということです。今回は、「名前に人や物の本質が宿る」ということについて考察します。 名前は人を表す 先日、プラトン著の『ラケス』を読みました... -
作品考察
『マギ』から学ぶ経済学
はじめに わたしは漫画をそれほど読まないのですが、唯一、本棚にずらりと大切に並んでいる漫画があります。……それは、大高忍先生の『マギ』です。 学生時代所属していた西洋中世史ゼミで、友人に勧められたのが『マギ』でした。友人曰く、実際に存在した... -
物語論
おとぎ話とファンタジーの違い
物語ジャンルとしての「おとぎ話」と「ファンタジー」は、どのように違うのでしょうか。どちらの物語にも魔法使いがでてくるし、暗い森や喋る動物など、似た要素がたくさん出てきます。 それを知るためには、そもそも「ファンタジー」という物語ジャンルが...
