高松へ【香川県2022/4-①】

瀬戸大橋
目次

はじめに

2年前の夏に香川県の旅行記を書きましたが、今月、長い休みが取れたので、再び香川へ行ってきました。なぜこんなに香川ばかり行っているかというと、片親の出身地が香川で、香川に家があるからです。最近、両親は香川に住み着いてしまったので、ほとんど関東の家に帰ってきません。そんなわけで、久しぶりに両親に会いに&リフレッシュのために香川へ行ってきました。

前回の記事に、香川県の概要があるので、よかったらご確認ください→ぶらり屋島【香川県2020-①】

今回は高松駅に行くまでの話をつづります。

香川県までの交通手段

首都圏から香川県へ行くための交通手段は、主に2つあるかと思います。

1つは、飛行機です。香川県の県庁所在地である高松市に高松空港があり、羽田空港からも成田空港からもそこへ飛ぶ直行便があります。飛行機だと空港 – 空港間が1時間半程度の時間で済むので、時間を効率的に使いたいときに便利です。

マリンライナーからの景色
マリンライナーからの景色

もう1つは、東海道新幹線+在来線(マリンライナー)です。東海道新幹線は東京⇔大阪間をつなぐ新幹線なので、仕事で出張が多い方にはおなじみですね。首都圏からのぞみ新幹線で香川県へ行く場合、新大阪を過ぎて、次が新神戸、その次の岡山で下車します。新大阪から岡山までは45分くらいです。

岡山駅で降りたあと、在来線のマリンライナー(高松行)に乗り替えます。え?岡山は本州で、香川は四国だから、間に海があるよね??と思った方、その通りです!マリンライナーはその名の通り、海の上を走る電車です。

岡山と香川は瀬戸大橋という長い橋でつながっています。その橋は2段構成になっており、道路と線路を備えています。そのため、車だけでなく電車も通れるようになっているのです。岡山駅から1時間弱電車に揺られると、高松駅に到着します。

時間に余裕がある方には、電車で香川県へ行く方法をお勧めします。マリンライナーは途中20分間くらい海の上を走るのですが、そのときに車窓から見える、瀬戸内海の島々が海に浮かぶ景色はとても美しいです。また、岡山県側の停車駅に、児島(こじま)という駅があるのですが、ここは国産ジーンズ発祥の地として有名で、おしゃれな街なので観光するのもよいかと思います。

瀬戸大橋
瀬戸大橋

個人的には、瀬戸大橋を人生で一度は渡ってみたほうがよいと思います。鉄道道路併用橋としては世界最長らしく、人間ってこんな高度な技術を保持しているんだな…と感動します。

じつはこの瀬戸大橋を使って、香川県まで新幹線を通す案があるらしいのですが、ぜったい赤字になるからやめたほうがいいと思う……はい、失礼しました。飛行機もマリンライナーもあるし、今のままで十分便利だよ!

新幹線に乗る

今回は、帰りの日程を変える可能性があったので、新幹線とマリンライナーを使って香川へ行くことにしました。新幹線は日時変更が無料でできる点で便利ですよね。

香川へ行こうと思い立ち、さっそくJRのWebサイトである「えきねっと」で、新幹線の往復券を予約しました。数年前にも使ったことがあるのですが、なんと2年以上使っていなかったので自動退会させられていて、再登録しました。この数年間、いかにどこにも行っていなかったかがよく分かります。そういえば、仕事でも今まで出張というものを一度もしたことがなくて、職種柄出張が少ないとはいえ、社内では珍しいほうかもしれません。

ともかく、えきねっとで事前にクレジットカードを登録しておけば、券売機で乗車券の発券ができるようです。新幹線の有人チケット売り場はいつも混雑しているイメージなので、券売機で発券できるのは、時間的余裕ができて便利です。そこでクレジットカードを登録しようとしたところ、「クレジットカードの情報が間違っています」などというエラーで弾かれて登録できません。確認し直して何度やっても、そのエラーが出てきます。

くそシステムが!!と発狂しそうになりながら次の日に試みると、すんなり登録できました。絶対にクレジットカード側の問題ではなく、システム側の問題でしょ….。こうしてわたしは、みどりの窓口に直接乗車券を買いに行く手間を免れたのでした。

*

当日になり、新幹線の乗車駅に着きました。問題なく券売機を見つけたので、クレジットカードを入れて発券します。発券された切符を名刺入れにしまったとき、券が4枚重ねられていることに気がつきました。ん??? 往復なら普通は2枚だよね。どうして4枚なんだろう……あ、たぶん以前新幹線に乗ったときの古い券が、名刺入れに入ったままだったんだ!(←のちに気づく壮大な勘違い)

新幹線の有人チケット売り場に目をやると、けっこうな行列でした。しかも、カウンターの1つにクレーマーおじさんがいて、係員たちが対応に追われています。ひええ、大変……。列はしばらく進みそうにありません。やはり、(くそシステムだったけど)えきねっとで事前購入しておいて正解でした。そうでなければ予定の新幹線に間に合わなかったでしょう。

わたしは余裕しゃくしゃくな涼しい顔をして、新幹線の改札機を通ろうとしました。1枚の切符を入れて。しかし警告音がなって、通せんぼされました。なぜ!?係員がやってきて言います。「あー、特急券がないですね」そ、そんなあ……。

「特急券はどこで発券できますか? Webで事前予約したんですけど」(←4枚発券したうちの2枚は過去のものだと思い込んでいる)

「そこの券売機で発券できますよ」

係員さん、どうもありがとう。わたしは券売機に向かい、発券を試みました。しかしすぐにエラーが出て、クレジットカードを返されてしまいます。仕方ないので、窓口の人に訊いてみようか、と思案します。しかし先ほどよりもさらに行列は長くなっているようです。そりゃそうだよな。クレーマーおじさんもいるし。時計を見て、並んでいたら間に合わないな….と考えます。

「すみません、新幹線のチケットってどうやって買ったらいいんでしょうか?」

隣で券売機を操作していた上品なおばさんが、わたしに尋ねてきました。えーーー!?ちょっと待って、こんなときに?「え!?えっと、わたしも分からなくて……」と答えます。「券売機で購入するには、たぶんネットで事前予約が必要なんですけど、予約されました?」

おばさんは「うーん、していないかも」と答えます。そして悲しげに笑うと、「窓口に行ったほうがいいですよね、すみません」と去っていきました。おばさん….…その気持ち超分かる。あの窓口には並びたくないよね。役に立てなくてごめん。

そんなことをしている間に、予定時刻が迫っていました。本格的にまずいです。

分かった、券売機にもいろいろ種類があるんでしょ?それで、不適切な券売機を使っているから、発券できないんだ。そう思ったわたしは、先ほど通せんぼされた改札に戻り、係員にもう一度尋ねてみました。

「すみません、券売機を使ったらエラーが出て、特急券が発券できないのですが」

「確認しますね」と言った係員が、券売機で発券を試みます。しかし同様のエラーがでるので、なにやら切符を眺めはじめました。どうやら切符には、発券した券売機の番号が記載されているらしく、その履歴を見てみましょう、と係員が提案します。そして、履歴を見たところ、なんと特急券はすでに発券されているらしいのです。うそー???

ちょっと待てよ。名刺入れには4枚の切符があったはず。わたしはそのうち2枚を過去の切符だと思い込んだが、一度使った切符は改札機に吸い込まれたまま出てこないはずである。よって過去の切符であるはずがない。つまり、あの2枚が特急券なのではないか。ごそごそ。ほらぁあ!!!

「すみません、すでに発券していました……」

係員さん、徒労をかけてごめんなさい。そうして私はぎりぎり、席を予約していた新幹線に乗れたのでした。みんな、新幹線に乗るときは、乗車券と特急券の2枚セットが必要だから、よく覚えておくんだよ!(自戒)

*

どうせ平日だから、席はすっかすかなんだろう、と思っていたわたし、甘かったです。2列席の窓側で指定席を予約していたのですが、隣にスーツを着たおじさんが座っていました。周りを見ると、ビジネスマ……ビジネスパーソンだらけでした。(最近、「マン」が男性しか指していないからって、「パーソン」と表現するのが流行ってますよね。もういっそ横文字やめて、「会社員」でよいと思う)

うわあ、世の中にはコロナ禍でも出張をしなければならない人がこんなにたくさんいるんだ、と思いました。また、私が見渡せる範囲では男性の会社員しかいなかったので、世の中はまだまだ男性社会だよな、と思いました。(あるいは、出張をするような仕事が男性社会なだけなのか?)

スーツ姿の男性のなかで浮きまくりな私服姿のわたしは、ともかく席につきました。隣のおじさんが、社内販売のお姉さんに、「カフェラテはありますか」と声をかけます。お姉さんは申し訳なさそうに、「コーヒーはブラックしかないんです」と言います。

「ミルクをお付けすることはできますが、いかがなさいますか?」

絶対に嫌、とわたしは思います。ミルクってあれでしょ、あのプラスティックに入った携帯用の、やけに長持ちするミルクかどうか怪しいやつ(コーヒーフレッシュと言うらしいです)。

「じゃあ、コーヒーにミルクつけてください」

えっいいんだ!?カフェラテとは程遠い味だけどいいんだ….…。お姉さんが優しく、「ミルクは2つお付けしますか?」と訊きます。「お願いします」とおじさんが応えます。

ブラックコーヒー飲めないおじさん、かわいいな……。おじさんはコーヒーをのんびりと、おいしそうに飲んでいます。コーヒーのよい香りが漂ってきます。わたしはイヤホンで音楽を聴きながら、うとうとしていました。おじさんは京都で降りていきました。お仕事がんばってね。

マリンライナーに乗る

岡山駅に着きました。在来線の改札口を通り、プラットフォームで電車が来るのを待ちます。時刻は夕方の、帰宅ラッシュとかぶりはじめたころで、学生がたくさんいました。関東では見かけない、ユニークなデザインの制服がかわいいです。あと就活スーツを着た女の子もけっこういました。そうか、そんな時期ですね。

マリンライナーがプラットフォームに入ってきました。岡山駅で電車の進行方向を変えるので、入ってきたばかりの電車は座席の向きが逆になっています。これ、どうやって向きを変えるんだろう….…と思っていると、先に電車に入った人たちが、慣れた手つきで次々と座席の向きを変えていきます。しかも、自分が座る分だけではなくて、周辺の数席分まで変えることが習慣になっているようでした。みんな徳が高すぎる。

わたしが座ったのは、四人がけのボックス席でした。目の前の席に、中学生と思われる2人組の女の子が座ります。なんとブレザーが水色で、リボンが青で、めちゃくちゃかわいい制服でした。きっと瀬戸内海の色をイメージした制服なんでしょう。女の子たちは、「べつに目立ちたいってわけじゃないけどさ、目立とうとしないと、わたしたちに人権ないじゃん?」などと、難しい話をしていました。中学生の社会も大変だよね。うんうん。

その日はくもりで、瀬戸内海は霧に覆われていました。島々の陰を横目にぼんやりと見ながら、高松駅に着きました。

おわりに

今回は高松駅に行くまでの話をつづりました。人間観察という悪趣味を多大に発揮してしまい、すみません。次回は、直島に行ったときの話をつづりたいと思います。

旅行記が好きな方は、2019年にドイツへ行ったときの話があるので、よかったらこちらもご確認ください→ドイツ旅行導入【ドイツ2019 導入】

それではまた。

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