文学フリマ香川1出店の振り返り

2024/7/28(日)に開催された、文学フリマ香川1に出店してきました。

文学フリマは全国の主要な街(東京、大阪、札幌、福岡、京都、広島)で開催されるイベントですが、今回は四国での初めての開催でした。イベントは想定以上の盛り上がりとなり、来年の夏にも香川で文学フリマが開催される予定です。

本記事ではイベントの振り返りを記載します。

※文学フリマとは……文学作品(同人誌)の展示即売会のことです。コミックマーケット(コミケ)やデザインフェスタ(デザフェス)の書籍版だと思ってもらえばイメージしやすいと思います。

目次

基本情報

SNS宣伝用のお品書き画像。夏らしい配色にしてみたけど、もう少しイケてるデザインにできないかと毎回思っている……。

今回は、5月に開催された文学フリマ東京で販売したものと、同じものを販売しました。すなわち、14編の短編を収録した『おとぎ話集』です。昨年6月より月に1-2作の頻度で書き、ブログの創作物語カテゴリにアップしていたもので、「眠る前に1話ずつ読みたい物語」をコンセプトにしています。

文学フリマ東京で余った在庫が9冊だったので、追加で刷ったほうがよいと思い、新たに30冊の印刷を注文しました。東京で販売できた冊数が19冊だったため、規模の小さい香川での販売数はもっと少ないことが予想され、本当は15冊程度の印刷にとどめたいところでした。しかし多く注文すればするほど、1冊あたりの値段が安くなるため、余った場合には通販でもしてみようかと思い、30冊注文しました。

ポストカードは東京のとき配布したものが、180枚ほど余っていました。そのため、「文学フリマ東京38」と記載があり申し訳ないですが、そのまま無料配布として使うことにしました。後述しますが、今回は友人にお手伝いにきてもらったため、友人よりポストカードをたくさん配ってもらえました! ありがたい。

今回の、文学フリマ香川の出店数は142でした(抽選の倍率は2-3倍でした)。文学フリマ東京38の出店数が1,878だったため、東京の約1/13の出店規模となります。しかしながら、東京38の一般来場者が8,969人だったのに対し、香川の一般来場者はなんと1,016人!! 来場者の数は東京の約1/9だったということです。

つまり、出店規模に対し来場者が多かったこと、出店数が少ないため一人一人がすべてのブースを見て回れる(※)ことから、来場者の方の目に留まる機会が、東京よりはるかに多かったことになります。

※東京は数が多すぎて、すべてのブースを回ることは体力的・時間的に難しい。そのため自分が興味あるジャンルや作家に絞って回りがち。私が登録している「ファンタジー・幻想文学」は他のジャンルと比べて人気がなく、人通りが少なかった。

文学フリマ東京の出店振り返りは以下となります。設営のグッズなど、新しく準備したものは特になく、前回と同じ持ち物をキャリーケースに詰めました。本は初版の9冊と、追加で注文した30冊を、印刷所の梱包を開けないまま詰めました(梱包を開けないほうが、ズレずにきれいなまま運べるので、30冊はちょっと多いけど、全部入れちゃえ!という勢いで)。

設営編

出展者特典で、夏らしい竹のうちわをもらう。香川県丸亀市は全国でも有名なうちわの産地である。四国団扇株式会社、創業1924年ということは創業100年だ。

今回の会場は、高松シンボルタワー1階展示場です。お手伝いの友人と一緒に、どんなところかな~と言いながら、案内に従って歩いていると、とても既視感のあるベンチが目に入りました。

こ、これは数年前の夏に、高松港で釣りをして熱中症になりかけたときに、命をすくわれたベンチではないですか! 港から一番近い建物がここだったため、エアコンの利いた廊下のベンチに腰掛け、しばらく休んだのでした(自動販売機もちょうど目の前にあるため、水分補給もできて助かった)。

展示場は、そのベンチから10mほど先にあるホールでした。私たちが着いた頃には、すでに7割くらいの出店者の方が設営の準備を終えていました。お隣の方は、他県からいらしたようで、香川県に着いてさっそくうどんを食べたとおっしゃっていました。

今回の設営。前回とほぼ同じレイアウト。

夏のイベント開催ということで、熱中症対策グッズをいろいろと持っていきましたが、会場内はエアコンがよく利いていて、快適に過ごせました。写真を見て分かる通り、ブース内は狭く、2人座るとなると椅子をぴったり密着させなければなりません。しかしそれでも暑くは感じなかったです。会場の人が多いときには、少し暑いかな? と思う瞬間もありましたが、うちわでパタパタする程度で問題ありませんでした。

エアコンが利き過ぎて寒いことも想定し、羽織ものも持ってきましたが、使う機会はありませんでした。このあたりの体感は人によると思うので、暑い場合も寒い場合も想定して、万全な準備をしておくと安心です。

販売編

一般来場者向けの開場時間は、11時でした。直前のアナウンスで、開場を待つ人の列がすでに100人以上になっていると聞き、驚きました。

文学フリマ東京と同じく、開場してから最初の2時間が最も人が多く、最も本が売れました。とくに最初の1時間は次々とブースに立ち寄ってくださる方がいらっしゃいました(この時点で会場には700人ほどが来場)。自分ではすごく働いているつもりなのに、時計を見るとぜんぜん時間が経っていないため、少し学生時代に飲食店でバイトをしていたころの、繁忙期を思い出しました(笑)。

最初の30分ほどで、初版の9冊が売り切れ、急いで新しい版を出しました。「在庫分だけで足りそう」と思っていた時期もあったため、そのまま新しい版を用意しなかった場合、最初の30分だけで店じまいしなければならないところでした! 用意しておいて本当によかったです。その後も着々と売れてゆき、閉場時間の15分ほど前に、持参した39冊が完売しました。予想もしていなかった結果に、感謝感激です。

立ち寄ってくださる方には、「ブログも読んでいます。まだ全部は読んでいませんが、私も歴史が好きなので面白く、残りも読ませていただきます」と言ってくださる方や、「見本誌を見て買いに来ました。物語の出だしから惹きこまれて、自分が好きな感じだと思いました。読むのが楽しみです」と言ってくださる方などがいました。直接感想をいただけるのは、対面イベントの醍醐味ですね。本当にありがとうございます!

文学フリマ東京のときには、本を購入してくださる方は男性も女性も半々くらいだった記憶があります。しかし、今回は圧倒的に女性でした。おそらく9:1くらいの割合で女性でした。そもそも出店者の性別割合としても、女性が多かったです。

今回は友人が本当に頑張ってポストカードをたくさんの方に渡してくれました。なかには、ポストカードを受け取った後に、本を買いに再訪問してくれた方もいらっしゃったようです(全体のうち5人くらいでしょうか)。

私たちは事前に、「せっかくだから、購入してくれた人にどこから来たのかきいてみよう!」と話していました。文学フリマ香川だから、やはり四国周辺が多いのか、それとも遠くから来ている人もいるのか、気になったのです。勇気を出して、3人の方に話しかけさせていただき、それぞれ徳島・愛媛・高知の方でした。みんな四国だ!! 皆さん、四国で文学フリマが開催されることを、心待ちにされていたのですね。

購入編

文学フリマ東京では、自分で本を見て回るタイミングがありませんでしたが、今回は友人にお手伝いしてもらっていたため、自分でも回ってみました。

香川に移住されたお二人組のサークルにて、日々の暮らしのエッセイを3冊、81歳のおばあさまが自身の半生をつづったエッセイを1冊、絵本作家を目指されている方の絵本を1冊購入しました。見て回ることも非常に楽しかったです。

購入した5冊の本。

おわりに

今回は文学フリマ香川1の出店振り返りをしました。

文学フリマ香川は、こじんまりとしていて、来場者の方や作家さんとの距離感も近かったため、東京より楽しく感じました。そして、自分の活動に対し応援の言葉をいただけたことは、とても嬉しく、大きなモチベーションになりました。最近はブログで歴史文化考察の記事を書くことに注力していたため、新しい物語をつくれていませんでしたが、改めて物語をつくりたいという想いが強くなりました。

とはいえ、直近の優先事項は、歴史文化系の記事を増やすことに定めています。それが落ち着いた後に、『おとぎ話集Ⅱ』の出版に向けて物語をつくりたいと思っています。また最近は、物語だけではなく、歴史文化紹介の本をつくってみても面白いと考えています。例えば、日次で投稿しているウンチクで人気の内容を、見開き一頁で解説した本などを構想しています。

今回は本がイベントで完売したため、通販ができませんでした。楽しみにしてくださった方、申し訳ありません。次に『おとぎ話集Ⅰ』を印刷するときには、イベントに先んじて通販予約を取ることも考えています。通販サイトの使い方など、まだ分からないことが多く、いろいろ試しながらになりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

以上です。お読みいただきありがとうございました。

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